新宿区立新宿文化センター

2005年03月14日(月) 19:00 開演

新宿区立新宿文化センター （東京都）

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１８３７年べルリオーズ３７歳、その創作活動の絶頂期の作品である。死者のためのミサ曲＝レクイエムは古今の大作曲家たちがいずれ劣らぬ傑作名曲を残しているが、その中にあって一際スケールが大きく、起伏に富み、多彩な表情を持っているのがベルリオーズの作品である。オーケストラの編成を例に取ると、ヴァイオリン５０、ヴィオラ２０、チェロ２０、ティンパニが８対１６台、この他に東西南北の四方に金管ブラスによる小オーケストラを配置。ここにテノール独唱と２９０名の大合唱が加わるのである。そして、この作品が数多あるレクイエムの中でも際立った存在であるのはその構成の大きさ故ではなく、膨大な数の奏者たちの音色を自在に駆使し、原典の歌詞が持つさまざまな人間的な感情を見事に表現しているからに他ならない。作曲者自身も後に、自らの作品の中からひとつだけを残せといわれたら、このレクイエムを挙げるといった主旨の発言をしておりその自信と自負がうかがえる音楽である。