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有馬みどり ベートーヴェン連続演奏会 葬送 田園 月光
2017年09月07日(木) 19:00 開演
ベートーヴェン
ピアノソナタ 第12番 変イ長調 Op.26 「葬送」
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ベートーヴェン
ピアノソナタ 第15番 ニ長調 Op.28
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ベートーヴェン
ピアノソナタ 第13番 変ホ長調 Op.27-1
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ベートーヴェン
ピアノソナタ 第14番 嬰ハ短調 Op.27-2 「月光」
山村雅治プロデュース
2015年の夏に有馬みどりから「ベートーヴェンのピアノソナタ全曲を連続演奏会で開きたい」と明かされ、その第1回は2016年2月28日に幕を開けた。
有馬みどりは番号順、年代順に演奏していくことを決めた。山村サロンは聴衆が多かろうが少なかろうが、いいと思ったら断行する場だった。
有馬みどりは3歳から母親の手ほどきでピアノを始め、1992年単身ロシアへ渡り、国立モスクワ音楽院付属中央音楽学校 ピアノ科に入学。1995年同校終了。2002年Australian Institute of Music(Sydney) に奨学金を得て入学。帰国後はロシア仕込みのラフマニノフやプロコフィエフを弾き、大きな演奏会は2011年、リストの『超絶技巧練習曲』全曲を全国3か所で弾く壮挙を遂げた。このときの「ぶらあぼ」誌2011年10月号にインタビュー記事が掲載された。
ここには彼女の肉声がきこえる。「リストの世界をつきつめてみたい、との思いにとらわれていた。リストが持つ技巧と表現のすべてを描いた、極めてリストらしい個性を物語る」作品は、「人間の醜い部分や、弱い部分もありのままに受け入れるような、そんな懐の深さを感じ、不思議と私たちに近い存在と感じる」ものだ。
また、『超絶技巧練習曲』Études d'exécution transcendanteという「原題を直訳すれば『超越したもの、理性を越えたもの』との解釈が正しいようです。私自身、ある時期までは表面的にしか見ることができなかったのですが、勉強を深める中で、これまでに気づくことがなかった深く、豊かな世界が垣間見えるようになってきました」。
音楽に対するこの態度がたまらく好きだ。身につけた技巧を誇示することを目的とするのではなく、作曲家その人を作品を通して生きたい。この姿勢には共感を覚える以上に、すべての演奏家が有馬みどりを範とすればいいと思う。舞台に立てばさまざまな誘いがあるだろう。暗い客席の視線は明るく照らされた舞台で演奏する自分に集中される。俺を聴け。私を見なさい。そのような自己顕示への果てがなく終わりがない欲望とは、有馬みどりは早くから別れている。
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コンサートについて
ベートーヴェンが求めてやまなかった自由とは、彼の音楽の個性の表現意欲に立ちはだかる旧来の無気力に見えた因習を打破し破壊する意志の発現だった。こうした人間は必然として社会からも歴史からも「たったひとり」の孤独を深めていかざるを得ない。彼自身に徹することで、それ自体を世界にも届かせ宇宙にも匹敵するかのような大きさに拡げていこうとした。
この自由と孤独という言葉を、作曲家・ベートーヴェンの高峰に迫っていくピアニスト・有馬みどりに捧げたい。
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