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みんなのコンサートメモ
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コンサートについて
躍動感と喧噪、平穏と静寂、内省と激情が、それぞれに描かれた多彩な3作品をお届けする。しかし同時に、音楽史的・文化的に隣り合い、接点を待つこれら楽曲はどこか似た世界観を纏っている。動と静、外界と内面、目の前にある日常と想い出の中の過去へと行き来しつつ進むプログラム構成により、3章立ての1つの物語として不思議な説得力を持った演奏会となるだろう。
プログラム前半は「フランス6人組」のダリウス・ミヨー(1892 – 1974)とアルテュール・オネゲル(1892 – 1955)による楽曲を演奏する。普段演奏される機会の少ない両曲は、共に1920年頃の作曲である。当時の西洋音楽はワーグナー以来加速した調性の拡大と崩壊が極限に達し、シェーンベルクらによる十二音音楽が確立された時期であった。それは本能的な感性による調和の世界を否定し、理性による調和に目を向けていく過渡期と言える。
プログラム後半はロマン派の集大成とも言うべきチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」をお送りする。