アンサンブル ディマンシュ 第91回演奏会
2022年09月24日(土) 14:00 開演
シューベルト
イタリア風序曲第2番ハ長調 D.591
/
ハイドン
交響曲第99番変ホ長調
/
ベートーヴェン
交響曲第8番ヘ長調 Op.93
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コンサートについて
今回は、ハイドン~ベートーヴェン~シューベルトの作品を取り上げます。いずれも名曲ですが、どちらかというとマイナーで、「愛称(ニックネーム)」が付いていたらもっと人気が出たかもしれません。
◆愛称がない不運な交響曲~ハイドン:交響曲第99番
ハイドンの2回目のロンドン訪問(1794年~95年)の際に初演された交響曲第99番~第104番は「第2期ロンドン(ザロモン)交響曲」と呼ばれていますが、第100番「軍隊」、第101番「時計」、第103番「太鼓連打」、第104番「ロンドン」に比べ、愛称のない第99番と第102番はあまり演奏されません。2曲とも秀作なのに…。
そもそもこれらの愛称は後の人が付けたものです(「軍隊」はハイドン自身とも)。ならばこの第99番にも愛称を付ければもっと人気が出るかもしれません。日本風には「白寿」「つくも」など。また、第1楽章の主題が、サリエリの歌劇「オルムズの王アクスール」序曲(1788)の主題に似ているので、「サリエリ」「アクスール」とか…。
◆人気の高い二つの交響曲の狭間の曲~ベートーヴェン:交響曲第8番
この曲は、第7番と第9番(「第九」)という人気の高い二つの交響曲に挟まれたマイナーな曲です。しかし、ベートーヴェン自身はこの曲に自信があり、「聴衆がこの曲を理解できないのは、この曲が優れているからだ。」と弁護したと伝わっています。
特徴は、規則正しいリズムの上にユーモラスな旋律を奏でる第2楽章にあります。このリズムと旋律は、自身の四声のカノン「An Märzel(メルツェルに寄す)」(1812年?)から転用されたと言われています。メルツェルはメトロノームを開発し1816年に特許を取得したドイツの発明家です。よって、「メトロノーム」「メルツェル」あるいは、「時計」「鼓動」もありかと思います。
◆まさにロッシーニの序曲~シューベルト:イタリア風序曲第2番
シューベルトは1817年(20歳) に「イタリア風序曲」という演奏会用序曲を2曲残しています。当時ウィーンでは、イタリアの作曲家・ロッシーニの歌劇が大流行していました。「イタリア風」とは、そのロッシーニにあやかったという意味です。
このタイトルは、シューベルトの死後に兄のフェルディナントが付けたようですが、「ロッシーニ風序曲」としていたら、もっと有名になっていたかもしれません。
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