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音楽クラコ座vol.11「トーカイ・サッキョクカ!#2」
2023年02月23日(木) 16:00 開演
戸島美喜夫:アンヴァンシオン・ソノールII-弦楽四重奏のための(1971)
戸島美喜夫:アンヴァンシオン・ソノールVI-増巾器とエコーマシンをともなったチェロのための(1974)
戸島美喜夫:盆ならさまよ(2004)
坂田直樹:カンデラII(新作初演)
小林聡羅:カンシオン(1994)
丹羽菜月:脱臼的解決II(2020)
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コンサートについて
芸術文化のドメスティック性は、情報化社会におけるグローバルな広がりに対するカウンターとしての重要性を増している。本公演は、一地方から生まれた文化芸術の独自性を確認する試みである。
本国において、芸術文化の発信が人口の多い東京に集中していることは必然的であるが、その結果、必ずしも芸術の濃淡が首都圏と地方の間に横たわるわけではない。敢えて東京ではなく地方から発信する芸術家は、芸術の集中現象を客観視できるのみならず、意識的かつ批判的に活動することがある。そのため、地方の芸術文化は時として強い独自性を発揮することがあり、また文化の集中に対する批評性も持ちやすい。各地で行われる現代美術祭はその現れのひとつだろう。
プログラムは2020年に亡くなった名古屋の作曲家、戸島美喜夫氏の作品を中心に据える。戸島氏は、かつて一世を風靡した即興演奏集団「グループ音楽」(東京)に所属し集団音楽パフォーマンス等を行っていたが、その後地元名古屋に戻り、「オブジェ・ソノール」という概念に基づいた音響実験的な性格を持つ作品群や、日本各地の民謡を元にした多くの作品を書くようになった。本公演では戸島氏の作品をご遺族の協力を得ながら調査し、民謡的、音響実験的な作品を演奏、若い頃を除いてほぼ愛知県を拠点に活動を続けた戸島氏の素顔に迫る。また現役の作曲家からは、芥川作曲賞や尾高賞などを受賞し、現在名古屋フィルのレジデンス・コンポーザーを務める坂田直樹氏の新作初演作品、また近年積極的な活動を展開する丹羽菜月氏、愛知県立芸術大学教授で叙情的な作品を多く手がける小林聡羅氏の珠玉の作品を取り上げる。
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