流尾真衣リサイタル第3回「ラモーの肖像」【アーカイブ配信有】

《クラヴサン奏法》出版300年記念

2024年09月11日() 13:00 開演

日本基督教団 代官山教会 チャーチホール東京都

https://mai-nagareo.com/profilo3-rameau

クラヴサン: 流尾真衣 / ゲスト:テノール: 谷口洋介 / ゲスト:ヴィオラ・ダ・ガンバ: 島根朋史

ジャン=フィリップ・ラモー: ≪クラヴサン曲集と運指法≫(1724) / ジャン=フィリップ・ラモー: ≪新クラヴサン組曲集≫(1726/27) / ジャン=フィリップ・ラモー: オペラ《ゾロアスター》 RCT62 / M.マレ ≪ヴィオール曲集第5巻≫(1725) / J.S.バッハ インヴェンションとシンフォニア(1723完成)
◆プログラム◆

●ジャン=フィリップ・ラモー(1683-1764):

 ≪クラヴサン曲集と運指法≫(1724)
  『一つ目巨人』『鳥の呼び戻し』『タンブーラン』『やさしい訴え』

 ≪新クラヴサン組曲集≫(1726/27)
  『未開人』『めんどり』『3つの手』

 オペラ《ゾロアスター》RCT62 より抜粋

 カンタータ《焦燥 L'impatience》RCT26

●M.マレ(1656-1728):
 ≪ヴィオール曲集第5巻≫(1725)より
  『膀胱結石手術図』

●J.S.バッハ(1685-1750):
 インヴェンションとシンフォニア(1723完成)より
   インヴェンション第1番、シンフォニア第11番
 


ほか
※都合により曲目が変更になる場合がございます。ご了承ください。

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コンサートについて

3回目を迎える"Profilo"シリーズ、今回は18世紀フランス啓蒙主義時代の作曲家・理論家のJ.Ph.ラモー(1683-1764)を取り上げます。


フランスの都市ディジョンでオルガニストの父のもと生まれたラモー。バッハやヘンデルの2歳上にあたります。
23歳のとき最初のクラヴサン(=仏語でチェンバロ)曲集を出版。39歳の時には400ページを超える大著『和声論』を出版、音楽理論家として認められます。広く知られていませんが、ラモーは西洋音楽史における最重要理論家の一人で、音楽構造の解明に命をかけた人です。この理論は西洋音楽理論の礎となり、こんにち私たちが当たり前のように扱っている音楽理論の数々は、実はラモーが提唱したものなのです。

オペラ作曲家としても名高いラモーですが、オペラを初上演したのは50歳と「大器晩成型」の作曲家ともいわれます。
しかし、それ以前に世に出されたクラヴサン作品はまさに珠玉の作品群です。繊細な旋律線が絡み合うため息の出るような作品、鳥の模倣や未開の地をテーマとしたエキゾチックな題材、またテクニックを駆使するヴィルトゥオーゾ的作品など、小曲ながら非常に味のあるものばかりです。
楽譜の上ではいっけんシンプル・単純に見えてしまうラモーのクラヴサン曲はチェンバロを学ぶ人にとっても早い時期に触れることが多い作品群ですが、その作品を掘り下げていくと、実は非常に劇場的・先進的であることが見えてきます(後にラモーは自らの鍵盤作品をオペラの中に編曲・挿入しています)。

今回中心に据える《クラヴサン曲集と運指法》は今から300年前の1724年、ラモーが41歳頃に出版されました。鍵盤音楽はもちろんラモーのオペラやカンタータ等声楽曲も交え、さらにこの曲集が出版された1724年前後のヨーロッパの音楽シーンにも触れながらお届けします。
 
ゲストにはフレンチバロックオペラにも多くご出演のテノールの谷口洋介氏、ヴィオラ・ダ・ガンバの島根朋史氏をお迎えし、美しい絵付けが施されたクラヴサンで演奏する盛りだくさんのプログラムです。
どうぞお楽しみに!

(演奏ピッチ A=392Hz)

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