今回はヘンデル (1685-1759) のオペラ「リナルド」より「私を泣かせてください/涙の流るるままに」をフルートとピアノのための編曲でアップしました。ドイツのハレで生まれたヘンデルは、のちにイギリス王ジョージ2世になったハノーヴァー選帝侯の庇護のもと、音楽の先進地域だったイタリアに渡り、最先端の音楽を吸収しつつ、イタリア・オペラを修得したのち、ロンドンに移住して活躍しました。とくに人気を得たのは、イタリアで学んだイタリア語によるオペラでした。 物語は11世紀後半の第1回十字軍遠征を舞台としたキリスト教騎士とイスラム教徒の戦いとエルサレム奪取が描かれており「私を泣かせてください」は劇中で、敵軍の囚われの身になった十字軍の将軍リナルドの恋人アルミレーナが敵軍の王アルガンテに求愛されますが、愛するリナルドへの貞節を守るため苛酷な運命を嘆くアリアです。儚くも美しいメロディーがとても印象的です。

URL：https://www.youtube.com/watch?v=KK6TGXEH6Ro