いつもこのチャンネルをご視聴いただきありがとうございます。今回は以前にリクエストをいただきましたアストル・ピアソラの「ブエノスアイレスの冬」をお届けします。1921年ブエノスアイレス生まれのアストル・ピアソラはバンドネオン奏者として頭角を表していましたがタンゴに限界を感じ、クラシックの作曲家を目指して渡仏。パリでナディア・ブーランジェに師事します。始めは自分のタンゴ奏者の経歴を隠していましたが、ナディアにタンゴこそがピアソラ音楽の原点であることを指摘されタンゴ革命の可能性に目覚め、クラシック、ジャズの要素を融合させた独自の音楽形態であるTango Nuevo(新しいタンゴ)を産み出しました。「ブエノスアイレスの冬」は孤独と底冷えのする寒さが支配する冬のブエノスアイレス、灰色の場末の日常をあらわすかのような退廃的でメランコリックなテーマで始まりますが夜の帳が下りると共にそれらを打ち砕くような情熱的なタンゴに様変わりし、曲は展開していきます。ピアソラならではの曲の展開の仕方が素晴らしい名曲です。

URL：https://www.youtube.com/watch?v=KXCAAZQCrxE