繭の会 実行委員会
繭の会Vol.19 アマデウス~未來への誘掖(ゆうえき)~
2016年05月13日(金) 19:00 開演
■J.Sバッハ
無伴奏チェロ組曲第2番 二短調 BWV1008より
プレリュード
メヌエット
ジーグ
佐々木真史〈ヴィオラ〉
■W.Aモーツァルト
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのためのディヴェルティメント 変ホ長調 Kv.563より
第1楽章 アレグロ
第4楽章 アンダンテ
第6楽章 アレグロ
松田典子〈ヴァイオリン〉 佐々木真史〈ヴィオラ〉 多田麗王〈チェロ〉
■今 拓野
ヴァイオリンとヴィオラ、詩とピアノの為の作品
「曇り日のオホーツク海」 詩:北原白秋
林智之〈ヴァイオリン〉 佐々木真史〈ヴィオラ〉 大平康子〈ソプラノ〉 加納麻衣子〈ピアノ〉
■繭の会 企画・特別プログラム
W.Aモーツァルト
弦楽四重奏曲第19番 ハ長調 Kv.465 「不協和音」
林智之〈ヴァイオリン〉 松田典子〈ヴァイオリン〉 佐々木真史〈ヴィオラ〉 多田麗王〈チェロ〉
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コンサートについて
アマデウス ~未來への誘掖(ゆうえき)~
弦楽四重奏曲19番「不協和音」1785年作曲
作曲家はいつの時代も、新しいものを追い求め、挑み、自らの意思を楽譜に託す。表現を欲することは元来人間が持ち合わせた本能とも言える。
この曲に対するモーツァルトの「挑み」は乱暴なまでの意思表示である。冒頭の22小節に込められたこの音楽の「響き」は当時の音楽家たちに計り知れない衝撃を与え、のちに「不協和音」という副題まで授かる事となる。
増一度の関係でぶつかり合うこの「不協和音」不安定な響きは、これまでの音楽ではまず見られない書法であり、もしあったとしても、それはほんの一瞬であり、巧みに緩和するのが当時のテクニックであった。
しかしそれを曲の冒頭、大胆にじっくりと顕し、その不安な響き、緊張状態を簡単に解決へ導くことをせず、ワザと終止感を先延ばしにし、後に出てくる穏やかで明るい「主題(テーマ)」を引き立たせようとしている。
これは極めて周到に用意された、作為的な表現であり、先見の明を持った大作曲家ならではの、後代に対する誘掖(ゆうえき)なのである。
楽譜の存在は本当に面白い。
「世代を超え、創作した者達の”想い”と”意思”が、いつまでも引き継がれ、現代の演奏家と共に表現されてゆくのである」 繭の会代表 今 拓野
*誘掖(ゆうえき):導き助けること
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