PR
有馬みどり ピアノリサイタル
有馬みどり ピアノリサイタル
2019年06月28日(金) 19:00 開演
ベートーヴェン
ピアノ・ソナタ 第27番 ホ短調 作品 90
/
ベートーヴェン
ピアノ・ソナタ 第28番 イ長調 作品 101
/
ベートーヴェン
ピアノ・ソナタ 第29番 変ロ長調 作品 106「 ハンマークラヴィア」
ベートーヴェン:ピアノソナタ第29番 変ロ長調 作品106
「ハンマークラヴィーア」(1818)
第1楽章 アレグロ 変ロ長調
第2楽章 スケルツォ:アッサイ・ヴィヴァーチェ 変ロ長調
第3楽章 アダージョ・ソステヌート 嬰ヘ短調
第4楽章 ラルゴ - アレグロ・リゾリュート 変ロ長調
この曲が「ハンマークラヴィーア」と呼ばれるのは、ベートーヴェンがシュタイナー社へ宛てた手紙の中で作品101以後のピアノソナタにイタリア語の「ピアノフォルテ」に代わりドイツ語表記で「ハンマークラヴィーアのための大ソナタ」(Große Sonate für das Hammerklavier)と記すように指定したことが理由になっている。作品101もそう呼ばれてしかるべきだったが、この曲だけが『ハンマークラヴィーア』と呼ばれることになった。
ベートーヴェンの最後の10年はピアノソナタ、宗教音楽、交響曲、そして弦楽四重奏曲の分野を追って集大成が連作された。ベートーヴェン後期の最初の大作がピアノソナタ第29番 変ロ長調 作品106 「ハンマークラヴィーア」であり、彼が書いた四楽章制のピアノソナタの最後の作品にもなった。最大の作品であり最高をきわめた音楽だ。またメトロノームの指定がこの曲ではされている。しかし、彼のメトロノームによるテンポ指定は現代ではだれも指標にはしていないようだ。指定通りに弾けば36分で最終和音が鳴りおわらければならない。
みんなのコンサートメモ
使い方は十人十色。
書いて、音楽をもっと好きになろう。
聴きたい
気になるコンサートを
ブックマークしたい!
聴いた
今まで聴いたコンサートを
覚えておきたい!
出演した
演奏した時の経験を
次に活かしたい!
コンサートについて
2016年2月28日に芦屋・山村サロンで幕を開けた「有馬みどり ベートーヴェン全曲演奏会」は、ベートーヴェン(1770‐1827)の最初の4曲のピアノソナタ『第1番 ヘ短調 作品2-1』(1794)、『第2番 イ長調 作品2-2』(1794)、『第3番 ハ長調 作品2-3』(1795)と『第4番 変ホ長調 作品7』(1797)が弾かれた。
『第1番』冒頭の分散和音からすでに確信に満ちた響きがあり、作品2の3つの連作として出版された『第3番』までのそれぞれの曲の個性のちがいも鮮やかに示されていた。劇的な『第1番』、優美で明るい『第2番』、覇気に満ちた華麗な『第3番』。これら3曲から『第4番』への進展は巨人の歩みを思わせる。規模の大きさは後年の『第29番 変ロ長調 作品106 ハンマークラヴィーア』が出るまでは最長のピアノソナタだった。有馬みどりは力を尽くしてすべてを弾き終え、終りの響きが消えるやいなや、場内にはブラヴォーの声が響きわたった。ベートーヴェンの最初の4つのソナタの演奏会でこれだけの熱烈な支持を得るとは!
その夜に決然として動かないベートーヴェンを音に響きに語りはじめられた「有馬みどり ベートーヴェン全曲演奏会」は、今夜いよいよベートーヴェン後期の作品群に歩みを進める。この日をどんなに心待ちにしていたことだろう。短期間にソナタ全曲を弾くピアニストも数あまたいた。彼らはすでにベートーヴェンの全体がからだのなかに入った老熟したピアニストか、あるいは若いピアニストの初見同然の冒険の時間だった。有馬みどりの全曲演奏会はいずれともちがう。老熟までにははるかに遠く、初見の若さからははるかに濃密な音楽の時間を踏みしめてきた。若くして単身ロシアに留学した日々も、帰国して野島稔先生に師事した日々も、リストやブラームス、モーツァルトに打ち込んだ日々の考究と技術の錬磨が『第29番 変ロ長調 作品106 ハンマークラヴィーア』には大輪の花として咲き誇ることだろう。
PRおすすめのコンサート
有馬みどり ピアノリサイタル
2024/12/12 18:30
バッハのフランス組曲第5番やイギリス組曲シリーズをお楽しみください。