カルチエミュジコ トリオコンセール 弦トリの突端
《道里の音楽》
2022年03月12日(土) 14:00 開演
http://quartiersmusicaux.blog77.fc2.com/blog-date-202203.html
ヴァイオリン: 印田千裕 / ヴィオラ: 福田道子 / チェロ: 印田陽介
G・シェルシ :
トリオ (1958)
/
I・クセナキス:
イコール(1978)
/
E・カナ=ドゥ=シズィ :
ハレル (1991)
/
徐仪(シュイ・イー):
易(1993)
/
P・デュサパン:
ミクログラム(2011)
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コンサートについて
■これまでのカルチエミュジコのプログラムでは、1曲は出演者全員で演奏される作品がふくまれ、その作品を中心として構成されることが暗黙の了解になっている。また反対に編成が小さいこともあって、本日のように一夜のプログラムがおなじ編成で、すべてが出演者全員で演奏される作品のみで構成されることもおおい。
■統計をとったことはないが、さまざまな室内楽のコンサートでもっともオーソドックスな編成は、ピアノとのデュオやピアノ伴奏をのぞくと、弦楽だと四重奏か金管だと五重奏であろう。弦楽器ばかりの三重奏だとヴァイオリン・ヴィオラ・チェロのほかにも、古典以降においても、さまざまな編成の組み合わせがあり、名曲と言われているものも少なくない。また、三重奏ではどちらかというとピアノの入った組み合わせのほうに人気があり、おおくの作曲家たちも取り組んできた。それらはソリストとして活躍している名手たちによって繰り返し演奏され、録音もおこなわれている。音楽史を紐解いたとしても、ある程度の時代による流行り廃りはあるにしろ、あたらしい作曲家としても演奏してもらうためには、あまり変わった編成にも戸惑うのではないだろうか。
■カルチエミュジコでは、いく人かの作曲家のポートレートコンサート(N・T・ダオ、B・マントヴァーニ ほか)での数曲をのぞくと、この編成のトリオコンセールはこれまでいちどしか行われていない。よく演奏され、そのための常設の楽団も編成されている弦楽四重奏と比較すれば、(一般的に)各パートの負担が大きいともいわれているのは、演奏家にとってある一面での真実であろう。シュイ作品では調弦が異なり、使用弦も変えて演奏される。
■というわけで、今回P・デュサパンの数年前の作品をはじめ、作曲年代は1960年代のシェルシ、今年生誕百年を迎えるクセナキスなど、ヴァラエティ豊かに並んでいる。もちろんそれだけではしかたないのだが、演奏も内容もヴァラエティにとんでいると楽しんでいただければさいわいである。
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