HEMMI QUARTET バルトーク弦楽四重奏曲 その3
HEMMI QUARTET(へんみ弦楽四重奏団)
2022年11月27日(日) 19:30 開演
第1ヴァイオリン: 辺見康孝 / 第2ヴァイオリン: 柳楽毱乃 / ヴィオラ: 坪ノ内裕太 / チェロ: 大西泰徳 / 解説: 齊藤武(作曲家・岡山大学教授)
バルトーク:
弦楽四重奏曲 第5番 Sz.102
/
バルトーク:
弦楽四重奏曲 第6番 Sz.114
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コンサートについて
開場19:00 開演19:30
会場:リーデンローズ(広島県福山市松浜町2-1-10)
HEMMI QUARTETによるバルトークの弦楽四重奏曲 全曲演奏会も今回が最終回。
第5番(1934)と6番(1939)を取り上げます。
どこか重苦しく暗い印象のこれら曲は、正直なところ親しみ易い音楽ではありません。この時代のヨーロッパの情勢を少し頭に入れると、なんとなくわかるような気がします。
1933年/ドイツでヒトラー政権成立
1938年/ドイツ、オーストリアを併合。チェコスロバキア、ズデーテン地方をドイツに割譲。クリスタルナハト
1939年/ドイツ、ポーランドに侵攻し第二次世界大戦勃発
バルトークが住むハンガリーのブダペストからは、ごく近隣の出来事です。バルトークがそれらをどのように見ていたか、想像に難くありません。彼はユダヤ人ではありませんが、民俗音楽の研究ができるということで、6番の弦楽四重奏曲を書き終えた後の1940年にアメリカに亡命します。前衛的な彼の作風がナチスに受け入れられるとは考えにくいでしょう。しかしアメリカでは、安定的な職を得ることができず、1945年つまり第二次世界大戦終結の年に、白血病で亡くなりました。
ナチスの軍靴の音が近づく1930年代のハンガリーのブダペストで、天才が骨身削って仕上げたこの傑作。おそらく両曲とも福山初演。今回聴くチャンスを逃すと以後100年ないと言っておきましょう。
【HEMMI QUARTET へんみカルテット】
現代音楽のスペシャリスト辺見康孝(ヴァイオリン)をリーダーとする弦楽四重奏団。2018年にメンバーを固定して本格始動した。2019年にリゲティの弦楽四重奏曲で全国ツアーを行うほか、チャンウォン国際室内楽音楽祭(韓国)、ラ・フォル・ジュルネ東京2019、嶺南国際現代音楽祭(韓国)等で演奏して好評を得ている。福山での演奏会は今回が4回目。
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