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芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ
第44回演奏会《ヨーロッパ辺境の音楽・その先に》
2024年03月31日(日) 14:00 開演
B・バルトーク
舞踊組曲 (1923)
/
小倉 朗:
ヴァイオリン協奏曲*(1971)
/
小倉 朗:
管弦楽のための舞踊組曲(1953)
/
間宮 芳生
オーケストラのための2つのタブロー'65 (1965)
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コンサートについて
《ヨーロッパ辺境の音楽・その先に》と題されたオーケストラ・ニッポニカの第44回演奏会は、実演でめったに聴くことのできない名曲を集めたコンサートです。四曲は、各作曲家を代表すると言われる作品。
バルトークの『舞踊組曲』は世界的に親しまれていますし、バルトークの影響を強く受けた小倉朗の『管弦楽のための 舞踊組曲』もたびたび演奏されていて、近年では指揮者・大植英次が、東フィルの創立100周年(2011年)や、大フィルの定期演奏会(2016年)などで取り上げています。しかし、思想家・加藤周一によって「形となった感情」と定義された小倉朗『ヴァイオリン協奏曲』のオーケストラ伴奏による実演は、46年振りのことです。さらに、間宮芳生の「オーケストラのための2つのタブロー‘65」は、バルトークに強い影響を受けた後に、間宮が“足の裏で考える音楽”という考えにたどり着いた頃の、自ら代表作と語っている作品であり、恐らく28年ぶりの再演となります。
指揮者・野平一郎が、バルトークと自身の作曲の師である間宮の代表作をどのように指揮するのか、楽しみでなりません。
また、小倉の『ヴァイオリン協奏曲』を、ヴィルトゥオーゾとしての評価も高い高木和弘が演奏します。高木は、海外及び国内主要オーケストラのコンサートマスターを歴任する一方で、オーケストラ・ニッポニカのコンサートマスターを15年以上にわたって務めています。ナクソス「日本作曲家選輯シリーズ」/大栗裕『ヴァイオリン協奏曲』における演奏が、専門誌等で高い評価を得ていることは、ご存じの通りです。
ヨーロッパ音楽文化の辺境にいたバルトークが、マジャールの歴史的、文化的、風土的な背景を創作の基盤に置いて、かつ20世紀という時代にふさわしい新たな作曲の技法的基盤を確立しながら魅力的な音楽を作ったことに対して、アジア辺境に位置する日本の作曲家たちは、これを自分たちの立場に置き換えて、作曲に挑みました。
風土に根ざした伝統が、狭いナショナリズム的価値観の下に貶められ、互いの偏見の要因ともなり得る現在、小倉と間宮、このふたりの作曲家の業績は新たな視点から再評価されなければならないでしょう。ご来場を、心よりお待ち致します。
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