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音楽寺子屋「音語り」公開リハーサル(1日目)
〜ヴィオラ奏者 村上淳一郎さんをお迎えして〜vol.8
2024年07月03日(水) 10:15 開演
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
ケーゲルシュタットトリオ KV.498
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
弦楽三重奏 op.9-1 ト長調
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ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
弦楽五重奏 op29 ハ長調
モーツァルト(1756-1791) 「ケーゲルシュタット トリオ」。ボウリングの原型であるケーゲル(Kelgeln)に興じながら作曲したという逸話があり、そう呼ばれているようです。それが本当であったかはわかりませんが、モーツァルトにとっては、名曲を生み出すことは、遊びながらできてしまうほど容易いことだったのかもしれません。実際、この曲は、1786年(オペラ「フィガロの結婚」作曲の年!)、モーツァルトが30歳のとき、ウィーンで親しくしていたジャカン家との交流のなかで生まれました。その家には、当時新しかったフォルテピアノ(現在のピアノの原型)があり、音楽会もよく開かれたそうです。この曲の初演のとき、ピアノは、ジャカン家の娘で、モーツァルトの優秀な弟子であるフランツィスカ、当時まだ新発明の楽器であったクラリネットは、親友で名手のアントン・シュタットラー、ヴィオラは、モーツァルトが担当したと言われています。円熟期のモーツァルトが、当時まだ新しい楽器であった2つの楽器とヴィオラを見事に扱い、この斬新で、珍しい編成の名曲が誕生しました。今回は、クラリネットの代わりに、ヴァイオリンで演奏します。
ベートーヴェン(1770-1827)の作品からは、初期の弦楽三重奏曲Op.9-1と、中期の弦楽五重奏曲Op.29を題材とします。ベートーヴェンの音楽を聞いていると、生きる勇気を与えられるように感じます。その音楽には「どんな苦難があろうとも、人間の意思と気高さを持ってすれば、いつかは突き抜けて高らかに笑うことができる」というメッセージを感じます。その音楽は滔々と歌いあげるものというよりは、語られる音楽です。短いモティーフたちが互いに紡ぎあって、各声部が立体的に関係しながら組み立てられ、前進していきます。それらをゆっくりと紐解きながら皆でベートーヴェンの音楽を味わいましょう。モーツァルトとベートーヴェン、それぞれの音楽は、ある意味では対照的であるように思えます。ベートーヴェンの音楽が天の高みに登っていくかのようであるのに対し、モーツァルトの音楽はそもそも天上のものであるかのようです。しかしながら両作曲家ともに、とても強いパーソナリティを持ちながら、同時に驚くほど有機的で自然であるという点で一致しています。この2人の大天才の作品をどこまで音にできるか、その挑戦に一緒に参加してみてください。
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コンサートについて
ヴィオラ奏者 村上淳一郎さんと皆で、本番までの4日間、音楽とじっくり向き合います。村上さんのふとした一言、説得力のある音色で、まるで魔法のように音楽がみるみる息づき、変化していきます。演奏家が、どのように楽譜を読み込み、音楽と向き合い、一体となっていくのか。どのように音に熱を加え、色をつけ、命を与えていくのか。そのプロセスを見ることは、他の分野にも共通し、発見があることと思います。公開レッスンも行います。少し聞いてみたいなという方も、一日中たっぷり浸りたいという方も大歓迎。音楽の専門的な内容に留まらず、様々な視点から、様々なことを音楽を通してみんなで考える音楽寺子屋です!
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