ヤン・ピーテルスゾーン・スウェーリンク

死没 1621年10月16日

オランダ

オランダの作曲家・オルガニスト。ルネサンス音楽の末期からバロック音楽の最初期において、北ドイツ・オルガン楽派の育成に寄与した。音楽家としても教育者としても、イタリアのフレスコバルディに匹敵する存在である。スウェーリンクは、ネーデルラント鍵盤楽派の発展の頂点を占めており、実際に対位法の複雑さや洗練においてバッハ以前の鍵盤音楽を代表するひとりである。またフランドル楽派の末裔とも見なされ、声楽曲にも熟練した作曲家であり、250曲以上の声楽曲(シャンソン、マドリガーレ、モテット、詩篇唱)を残した。様式的にスウェーリンクの音楽は、ヴェネツィア時代に親しんだガブリエーリ一族の作品と同じような豊かさや複雑さ、そして空間的感覚と、イングランド鍵盤楽派の作曲家と同じような装飾や堅苦しくない形式とをまとめ上げたものにほかならない。形式上の展開において、とりわけ対主題やストレット、保続音の用法において、スウェーリンクの作品は、フレスコバルディをはるかに凌いで、バッハを予期している。スウェーリンクは即興演奏の大家であり、「アムステルダムのオルフェウス」とあだ名されたほどだった。

この作曲家の曲を演奏した過去コンサート

朽木真理子 チェンバロリサイタル

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2023年11月26日 () 17:00

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第22回大阪国際音楽コンクール・アーリーミュージック部門第一位のチェンバロ奏者、朽木真理子の自主企画シリーズ。定期的に開催していきます。

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チェンバロ: 朽木真理子

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スウェーリンク 半音階的幻想曲 / ヴェックマン トッカータ イ短調 / マルシャン 組曲 ニ短調 / J.S.バッハ トッカータ ニ長調 BWV912

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