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芥川也寸志メモリアル オーケストラ・ニッポニカ
第35回演奏会《タンスマンへの感謝と抉別》
2019年07月21日(日) 14:30 開演
タンスマン/フレスコバルディの主題による変奏曲(1937)管弦楽版日本初演
松平頼則/ピアノと管弦楽のための主題と変奏(1981)*
松平頼則/パストラール(1935)
タンスマン/交響曲[第2番]イ短調(1926)
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コンサートについて
当演奏会は、松平頼則(まつだいら よりつね)とアレクサンドル・タンスマンに焦点を当てます。タンスマン(1897年~1986年)は、フランスで活躍したポーランドの作曲家。新古典主義の作風を基調に、近代パリのエスプリとポーランドの音楽要素を巧みに融合し、かつて同郷のショパンがパリのサロンで一世を風靡したように、特に第二次大戦前は同地を代表する作曲家でした。戦前には日本を訪れ、我が国の音楽家に多くの影響を与え、松平頼則(1907年~2001年)もその一人でした。
松平は、生涯で大きく作風を変遷させた作曲家。日本の民謡や雅楽を素材に、タンスマン由来の新古典主義風、いわば“わかりやすい音楽”で評価を確立しましたが、1950年にはタンスマンの影響からの脱却を宣言。セリー音楽、トータル・セリエスム(いわば“複雑な音楽”)へと傾倒して行きました。
本公演では、日本初演となるタンスマン『フレスコバルディの主題による変奏曲』(管弦楽版)に、松平にとって抉別の年、1950年に発表した代表作『ピアノと管弦楽のための主題と変奏』という両者のヴァリエーションを並べることで、タンスマンが日本楽壇へもたらした果実を目の当たりにします。また、タンスマン『交響曲第2番』は1933年日本初演以来の本邦再演であり、その影響を受けたであろう松平の初期作品『パストラル』(1935年)とともに、当時の日本楽壇へ想いを馳せます。
なお、本プログラムは『フレスコバルディ』を初演した米国セントルイス交響楽団ならびにパリのタンスマン協会からの協力を得て実現する貴重な機会であるとともに、『ピアノと管弦楽のための主題と変奏』をピアニストとして録音している野平のタクトの下、その弟子である秋山友貴氏が奏でるソロ・ピアノにも期待が高まります。
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