N響「夏」2023 非公式情報
2023年07月21日(金) 19:00 開演
https://www.nhkso.or.jp/concert/20230721.html?pdate=20230721
カール・マリア・フォン・ウェーバー
歌劇「魔弾の射手」序曲
/
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
ピアノ協奏曲 第24 番 ハ短調
/
ロベルト・シューマン
交響曲 第3 番 変ホ長調「ライン」
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コンサートについて
今年の「N響『夏』」には、共に1990年代生まれの若き俊英ふたりが登場します。指揮の熊倉優は、パーヴォ・ヤルヴィのアシスタントを務め、コロナ禍で定期公演が中止となった2020年11月の代替え公演では、本格的なドイツ・プログラムでその実力を知らしめました。北村朋幹は同世代の中で突出した才能を誇るピアニスト。深い精神性を感じさせる演奏が国内外で絶賛を博しています。今回は、そんなふたりがドイツ音楽の傑作に挑むプログラムです。
ウェーバーの《魔弾の射手》はドイツ・ロマン派を代表するオペラ。〈序曲〉は深い森の神秘的な情景や狩の雰囲気を持ち、単独でもよく演奏される名曲です。北村がソリストを務めるモーツァルトの《ピアノ協奏曲第24番ハ短調》は、モーツァルトの2つしかない短調の協奏曲のひとつで、非常に濃密な情緒が感じられる作品。独奏ピアノのパートは即興的な演奏技法が駆使されており、北村がどのように演奏するのか、非常に楽しみです。
シューマンの《交響曲第3番「ライン」》は、1850年、シューマンがデュッセルドルフに引っ越した年に書かれたもので、新しい土地で心機一転を図る明るい気持ちが表れているような作品です。「ライン」というタイトルはシューマンがつけたものではありませんが、雄大なライン川の景色や川岸に広がるのどかな風景、ケルンの大聖堂での荘厳な儀式、そして秋の収穫祭など、「ライン川」をめぐる様々な情景を思い起こさせる魅力いっぱいの音楽です。
(室田 尚子/音楽評論家)
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